京都老舗酒販店 前川田の歴史
京都で明治期に創業、大正から第二次大戦中にかけては酒卸も手がけた老舗は現在五代目。
明治期 創業
御宮公園のそばで初代が酒好きが高じて、酒を売ろうと始めたのが明治3年4月。
その後二代目となる前川田三郎氏が冷泉通りで「銀満寿」という酒屋を営む。
そして拡大と共に大正12年(関東大震災の年)現在の二条に移転。
当時は伏見からの酒の仕入れは、長台(木の車輪と長い棒)で行われていた。
長台に樽を積んで、人が引く。後ろからまた押して重くなったらまた一人が縄をかけるという重労働であった。
当時、伏見だけではなく滋賀の堅田や甲賀からも仕入れを行っていた。
二代目曰く『滋賀の酒は柄悪い、そやけど柄悪くても伸びがきく』。
二代目・前川田三郎氏 酒のブレンドに命賭け
各地の酒を二代目が合わせて売る。
上手に合わさないと口当たりの悪い酒になると、色々試行錯誤しながら最高なものを目指し瓶詰めを繰り返した二代目。
探求心と酒への熱心な思い、そして勘のある人物だった。
利酒名人とも言われ、持ち前の勘を活かし『ここにもうちょっと甘みをくわえたら』など研究に研究を重ね匂いと味だけでさらなる美酒を生み出していったのである。
酒の品評会で「銀満寿」は銀賞を受賞。それをきっかけに前川田三郎氏は商号を「前川田」へと変更。
その後、三代目・四代目・五代目と先代の意志を受け継ぎ、京都の老舗酒販店として現在に至る。